M4.0
大きな揺れを感じたとき、彼女の身体をきつく抱きしめた。
あぁ、なんとも命は、弱い。
いざ、進め。
古びた炉に火を入れるごとく、歌詞を書いてる。
白紙のノートの罫線を線路として、ペンの弁よ圧をたたえ、
ライムの煙を吐き出し、悩み多き人の胸にめがけ、いざ、進め。
世界は、人生は、美しいと唄え。
アルケミストのジン
仕事がお互い早く終わったので、新地で待ち合わせをする。
早く仕事が終わったことに、喜びを覚えながら
夕闇より早く彼女が俺に追いついた。
軽快にペダルを回して、俺のロードを追い抜きいたずらに笑う彼女。
人生は甘美だ。
早い時間のジュニパーで一杯ずつ、ジンを飲む。
少し辛く濃いジンが、より人生を、夜を、この胸を甘くしていく。
男は女の最初になるのが、女は男の最後になるのが幸福だ
男は女の最初になるのが、女は男の最後になるのが幸福だ
朝までに、諦めを。
多くの場合は執着の方が簡単だ。
諦めるのは、また断つのは、至極難しい。
祝詞
誰のための朝だったか忘れるほど静かだ。
俺の言葉は誰かを傷つけるためにはない。
祝福にみちたりた言葉を口に。