Youth man and the Sea

写真、フィルム、デジタル、音楽、それらの戯言

ループミュージックのような既視感と、日常の類似性について

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ずっと同じ場面を見ていると、既視感に酔う時が出てくる。
しかし、酔うというのはネガティブな感情だけではない。

ループミュージックのように繰り返しが気持ち良いこともある。
歯磨き、仕事、昼食、夕闇、ランニング、会話、TV、枕。

同じものが同じタイミングで生活に現れて、消えていく。
明日もくる、明後日もくる、昨日もきた。

すると少しずつ麻痺していく、興奮が失われ高揚感もなくなる。
最後は、これが現のことなのか意識しなくなる。

「生きてるか」と問いかけなくても、生きている。
命が永遠に続くように気がする。

それはあくまでも気がするだけで、いつかは消えゆくんだ。
良く忘れがちになる。

お金があって、服があって、ご飯があって。
友達がいて、恋人がいて、空気と水と愛が飽くほどある。

忘れることは最も簡単なのに、思い出すのはこうも難しい。
死は突然訪れるのではなく、緩やかに侵食する。

なんて、悲しい。それも端から忘れるんだけど。