記憶の中で君が放浪する。
身体が十代に戻ったような高揚を覚える。
昔から記憶をスクラップ記事のよう切り取って、集めてしまう嫌いがある。
確かに君の愛撫は力強く、肌に馴染んだ。
高級なデニムのように、フィットし、自分の肉体が綺麗になった気がする。
身体をラインをトーレスする、君の手の皮膚と口と舌。
寸法を測ったように、寸分の狂いなく収まる。
ほんとは、絶頂は一瞬だった。
俺は男なので、長くは果てれない。
果てに向かう時も、果ててる最中も、果てた後も、俺は君を苗字で呼ぶし。
君も俺を苗字で呼ぶ。
2人がどういう関係か話したことは一度もない。
でも、呼び名が体を表しているんだと思う。