Youth man and the Sea

写真、フィルム、デジタル、音楽、それらの戯言

嘘つきの涙の味

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嘘はつかない。何としてでも。
嘘の先に感情の昂りと爆発があっても、スタートが嘘なら、それは似非だ。
スクリーンで起こった体験は擬似でしかない。

出会いを求めて出会っても、運命ではないし。
愛されたいと願って愛したところで、破局は近しい。

お洒落になりたいと思う事が、もうダサいんだって気付かないといけない。
欺瞞で好きだと思い込んでも、いつかは嫌いになる。

塩水を飲んでも喉の渇きは増すだけなんだ。
「飲む」と言う行為が潤いをもたらすのではなく、「飲まない」と言う行為が潤いをもたらすことあるんだ。

それでも、好きなあの子の涙は今もしょっぱい。


キオク

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記憶は曖昧だ。
例えば昔の恋人と向かった場所も、君と言った気がする。
そう告げると君は、この週末は喧嘩すると膨れた。

ただ俺は、この事実をそんなにネガティヴとは思っていないよ。
記憶が望むものに置き換えられていく特質があるんだ。
さすれば、如何に俺の愛が深いか伝わるでしょ。

そう言うか悩んでる間に次の週末になって、君とデートしてる。


冬の匂い

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冬の匂いがする。
蟻の巣みたいなビルの暖房は身体に堪える。
一日中、あの風を身体に浴びると生きてるか死んでるか分からなくなる。

残業が終わり、日を跨ぎながら大股でビルの外に出る。
すると、「冷たい」や「寒い」より「痛い」と思うほどの浜風が身体を叩く。

すると実感する。
大丈夫、大丈夫。
うん、生きてる。

内緒

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多くは語らない。
饒舌は賢しいだけだから。

現実と非現実の境目の壁にもたれてる。秘すれば花

ここは知られてないし。明かしてない。
入り口のない、見世物小屋
今後どうするかも決めてない。

緩やかに文字を綴り、写真を添えて、見つけるべき人に届くように。
俺がどこの誰かを抜きにしたところで、出会えればと思う。

「歩く」と言う遊び

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歩くのが好きだ。
身の丈にあった速度で進み、目につくものに意見を述べる。
隣に誰もいなくても、いいし。
隣に誰かいるなら、最高だ。
その誰かが気が合って、笑い合える関係なら、この上ない。

人と人はすれ違いばかりで、同じ方向に歩けるのは、人生では一時だ。
その一時の事実を忘れて、同伴を享受することは幸せに違いない。
そして、良く忘れがちな、事実を思い出せる夜は尊い。

張った脹脛を少しだけ労って、寝床に着こう。

罵詈

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俺にとっての恋愛は女性は、「贅沢」だと「娯楽」だと滅多打ちに罵倒される。

嫌な気はしない、明晰で感受性が敏感で、でもウブな彼女にとって、それらは愛撫に近しいんだろうなと思うと胸が甘くなる。

浮つきたい気持ちと浮つきたくない気持ちの狭間で足掻く11月。

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あと少ししたら、この道を通らなくなると思うと不思議な気持ちになる。

恐らく人生でもっとも早く起きて、人生で最も遅く帰った。

この2年半は、四半世紀ちょいでもっとも働いた期間だった。

最後まで、負けるな俺。