Youth man and the Sea

写真、フィルム、デジタル、音楽、それらの戯言

愛情のこもった拳


意思が行動を生んで、行動が習慣を生んで、習慣が性格を生んで、性格が人生を生む。

ほんとにそうだと思う。
ハードコアを10年弱やってた彼は、酔いつぶれた後輩を平気で殴る。

それが良いか悪いかは、後輩と彼で決めれば良い。
ただ、俺はあんなに愛情のこもった殴り方は出来ない。

身体が痛いって笑顔で帰った後輩を見て、少しだけ全ての暴力が悪いんじゃないと思った。

記憶のコントラスト


記憶の中で君が放浪する。
身体が十代に戻ったような高揚を覚える。

昔から記憶をスクラップ記事のよう切り取って、集めてしまう嫌いがある。
確かに君の愛撫は力強く、肌に馴染んだ。
高級なデニムのように、フィットし、自分の肉体が綺麗になった気がする。
身体をラインをトーレスする、君の手の皮膚と口と舌。
寸法を測ったように、寸分の狂いなく収まる。

ほんとは、絶頂は一瞬だった。
俺は男なので、長くは果てれない。

果てに向かう時も、果ててる最中も、果てた後も、俺は君を苗字で呼ぶし。
君も俺を苗字で呼ぶ。

2人がどういう関係か話したことは一度もない。
でも、呼び名が体を表しているんだと思う。

夕闇の帰り道

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全てを知ったふりになっても、わからない事は多くある。
この写真がなぜ撮れたのか、どんな気持ちでシャッターに指をかけたのか。

全てを知ったふりになっても、わからない事は多くある。

わかるために、何をするか。
嫌になるほど、考えてる。君の事だったり。自分の事だったり。
意地悪なこの世界のことだったり。

でも、分かった気になった夜も、忙しない朝にかき消されていく。
それでもなんとか、負けたくない。

ループミュージックのような既視感と、日常の類似性について

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ずっと同じ場面を見ていると、既視感に酔う時が出てくる。
しかし、酔うというのはネガティブな感情だけではない。

ループミュージックのように繰り返しが気持ち良いこともある。
歯磨き、仕事、昼食、夕闇、ランニング、会話、TV、枕。

同じものが同じタイミングで生活に現れて、消えていく。
明日もくる、明後日もくる、昨日もきた。

すると少しずつ麻痺していく、興奮が失われ高揚感もなくなる。
最後は、これが現のことなのか意識しなくなる。

「生きてるか」と問いかけなくても、生きている。
命が永遠に続くように気がする。

それはあくまでも気がするだけで、いつかは消えゆくんだ。
良く忘れがちになる。

お金があって、服があって、ご飯があって。
友達がいて、恋人がいて、空気と水と愛が飽くほどある。

忘れることは最も簡単なのに、思い出すのはこうも難しい。
死は突然訪れるのではなく、緩やかに侵食する。

なんて、悲しい。それも端から忘れるんだけど。

SLAVE

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「結婚は人生の墓場だ」

少し俺が思う感覚は違う。結婚は確信犯での服役に似ている。

多くのことに制約がつく。例えば、他の女性には触れれなくなり。
どれだけ足掻いても、あの頃より、夜は短くなる。
子供が出来ると行動範囲は短くなり、金銭も時間も消失していく。

こう書き、書いたそれを眺めると、悪事のように思う。

ただ、間違っていけないのは、殉教徒のような感覚が得れるということだ。
凡ゆるものを、定めに従い断つ。この恍惚は、多くの悪事と引き換えで得る意味がある。

悪いことと、端から理解して犯しているんだ。
そこを間違えないでほしい。