Youth man and the Sea

写真、フィルム、デジタル、音楽、それらの戯言

愛より甘いものは、あるのか。

彼女の愛が甘美すぎて、甘えてしまいそうで怖い。

クソったればっかやな。

もう、一人で生きてこうか。

夏の意地悪

夏は嫌いだ。 何をしてても、想い出にしようとしてくるから。 全ての景色の彩度が高く、忘れさせてくれない。

夏、牛乳、パン、市民プール。

今年は何度も泳ぎに行った。 馬鹿みたいに牛乳を飲んだ。 また、大きくならないかな。

この世の全ては幸福より出で、幸福へ帰結する

この世の全ては幸福より出で、幸福へ帰結する

いただきます

命をいただく度に、呟く言葉。 なんとも綺麗だろう。 粗暴な人も、これを言うときは丁寧になる。 なんと綺麗な言葉だろう。

夜の散歩

少しだけ散歩をする。 彼女は遠くで、ポーズをとる。 風呂上がり濡れた髪のまま。 ヘラついた顔でシャッターを切る。

フィルムに眠ってた、色

それが何かは全くわからない。 乳白色の靄に、紺碧の海、重なり、なんとも言えない エモーショナルさがそこにはある。 まるで、それは酔った帰り道。 彼女と笑い合いながら、ビル群を抜け、川沿いを進む朝の感情のようだ。

「こっち」から「向こう」

はるか遠方に、向こう岸が見え出す。 俺の旅には、フェリーがつきものだ。 大切なのは、こっちではない、向こうだ。 こっちと、向こうの間に、海が横たわり、それを跨ぐことで、向こうへつく。 この儀式が、旅において、最重要である。 海により、日常が断絶…

また旅に出る

オンボロの軽に期待を詰め込み、 窓をあけ放ち、洗い立てのHanesを帆のように膨らまし、 田園の海原を前へ前へと進む。 色濃い夏が、むせるほどの夏が、 まだ人に触れられてない夏があるのではと、 ひた走り探し続ける。 やはり、旅は何よりも甘美だ。

なんとなく、そんな気がする

彼女に子供ができたかも。 俺がずっと、冗談で味覇って名付けると言ってた。 本気で名付けると怒られるかな。

買うと失う

あの揺れた日に、スーパーにいった。 いろんなものがなくなってた。 賢しい人さまは、他人を蹴散らしても生きていこうとする。 空腹と意地汚さ、どちらが怖いのか。 その時がきたとして、崩れゆく家に、流されゆく家に、食べ物をおいてどうするんだろうか。

死んだあいつの、最後の言葉は「ありがとう」だった

仲のいい、あいつが死んだ。 もう何年も、何十錠も薬を飲んでずっと入退院を繰り返してた。 どれだけ辛くても死ぬことは悪だ。 なぁ、そうだろ。 汚い命を抱えて、俺は生きる。

小さな海を作るために、夜の映画館で悲しい話を聞く。

潮の寝息を聞くたびに、 海から来た、生き物なんだと痛感する。 こんなに穏やかな気持ちになるのは、コンクリートの中では無理だろう。 小さな海を作るために、夜の映画館で悲しい話を聞く。

なつのあさは、どこにきせつがいるか、ふあんになります。

おのは、どこからきて、どこにいくんでしょうか。 たましいがにごると、わからなくなります。 すこしだけはやおきをして。 いつもより、ていねいにからだをごしごし。 わかきかみそりで、すべておとし。 それはきれいに、きれいに、みづくろいをする。 そう…

M4.0

大きな揺れを感じたとき、彼女の身体をきつく抱きしめた。 あぁ、なんとも命は、弱い。

いざ、進め。

古びた炉に火を入れるごとく、歌詞を書いてる。 白紙のノートの罫線を線路として、ペンの弁よ圧をたたえ、 ライムの煙を吐き出し、悩み多き人の胸にめがけ、いざ、進め。 世界は、人生は、美しいと唄え。

アルケミストのジン

仕事がお互い早く終わったので、新地で待ち合わせをする。 早く仕事が終わったことに、喜びを覚えながら 夕闇より早く彼女が俺に追いついた。 軽快にペダルを回して、俺のロードを追い抜きいたずらに笑う彼女。 人生は甘美だ。 早い時間のジュニパーで一杯ず…

男は女の最初になるのが、女は男の最後になるのが幸福だ

男は女の最初になるのが、女は男の最後になるのが幸福だ

大切な人

俺は家族の感覚が希薄だ。 今まで付き合った女性の多くが、それに困惑していた。 ただ、好きになる女性はもれなく、家族愛が深い人が多い。 今の恋人もそうだ。 どこかで、家族に強く惹かれ、渇望し。 ただ、家族とは何かがわからないのだ。 晴れた週末のリ…

朝までに、諦めを。

多くの場合は執着の方が簡単だ。 諦めるのは、また断つのは、至極難しい。

祝詞

誰のための朝だったか忘れるほど静かだ。 俺の言葉は誰かを傷つけるためにはない。 祝福にみちたりた言葉を口に。

生きてくことは

生きていくことは、優しくあろうとすることだ。

記憶の暗室から思い出が現像されていく。

昼間から飲む。 グラスは初夏の暑さで汗を書いていた。 彼女とメニューを端からみて、お互いの意見を述べる。 向こうには、常連さんが遅めの昼ごはんを食べていた。 それを見てると、やけにお腹がすく。 美味しいものを食べるのはほんとに幸せなことだ。 そ…

SAKULA

桜が咲く手前に君を抱いた。 桜が散るころ、中でイクようになった。 葉桜が咲くころ、潮を吹くようになった。 週末にバスタブで敷布団を踏みながら、汗だくで困った顔の君を見ると。 俺の愛は擽られる。

オダヤカサ、

日々よ、穏やかであれ。 春の風や、夏の海や、秋の月や、冬の夜の、ように。 唇に優しい言葉を含み。 目に綺麗な笑顔を映し。 鼻に柔らかな香りをたたえ。 耳に和やかな歌を聴き。 日々よ、穏やかであれ。 そう願い、俺は、誰かの日常を間借りしながら、進ん…

cocktail

ベースは情事。そこに愛を一絞り。

さぁ、今日も、美味しいものを食べよう。

美味しいものを食べよう。 嫌なことがあった日に。例えば、雨の日に。 良いことがあった日に。例えば、晴れの日に。 賢しくなればなるほど、自分が動物だって忘れる。 まるで、システマティックで、すごく高機能な何かと思ってしまう。 でも、実はそんなこと…

野次馬の語源が気になり、調べてみたところ。

野次馬の語源が気になり、調べてみたところ。 親父馬が語源となっていた。 なるほど、面白い。 年老いた馬は仕事をすることが出来ないので、眺めるしかないのである。 カメラを持った俺は、完全に野次馬である。 キョロキョロしながら歩く。 自分の心が騒ぐ…

餃子の死体

死は近い。 わずか、1m下にあるだけで価値がかわる。 皿か地面か、それだけで価値がかわる。 大行列にならび、数時間かけ、手に入れたものでも、わずか一瞬にこうなる。 不思議だ。 死んだ餃子をじっと見て、シャッターを切った。 帰り道に、この餃子の死体…